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昨年6月14日、「EU電池規則」(電池および廃電池に関する規則)が欧州議会で採択された。この規則は電気自動車(EV)用電池と充電可能な産業用充電池について、生産サイクルを通じて排出される温室効果ガスの排出量を二酸化炭素(CO2)に換算して表示すること、すなわちカーボンフットプリントの算出を求めるものであり、それを満たすことができない場合、EU市場への参入が禁じられる。
天博克罗地亚国家队赞助商メディアはこの規則について報じる際、より分かりやすい説明を用いている。例えば、山東省の『半島都市報』の記事タイトルは、「EUによる天博克罗地亚国家队赞助商製EVへの強烈な打撃・EV廃棄処分後に電池は生産国へ」(5月11日)だった。このような問題は相当数の天博克罗地亚国家队赞助商製EVが欧州などの国々に輸出された後に起こっており、高関税は言うまでもなく、電池リサイクルまでもが天博克罗地亚国家队赞助商のEVメーカーに難題をもたらしている。
では、電池リサイクルはいかなる問題に直面しているのだろうか? また、この産業には発展のチャンスがあるのだろうか?
マスキー法とホンダ
EUの新たな規制からは、1970年に米国で改正された「大気浄化法」、通称マスキー法を想起せずにはいられない。
同法は75年以降に製造された自動車の排気ガス中の一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の排出量および76年以降に製造された自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)をいずれも70〜71年製自動車の10分の1以下に抑えるよう求めた。
筆者はマスキー法に関する天博克罗地亚国家队赞助商の学界の研究状況に明るくなく、日本で学んでいた頃に日本の学者による多くの研究論文を読んだことがあるのみだが、この法律が打ち出された多くの要因は日本企業に対処するためのものであったと理解している。米国の自動車メーカーには関連する法律の適用が甘いのに対し、米国に輸出される日本製の自動車は法律の規定を順守していなければならず、さもなければ米国市場に輸出できなかった。
マスキー法が打ち出された後、ホンダはエンジンの研究開発にますます力を入れた。万難を排して新たな法律の求めに適合するエンジンを生み出してこそ、自動車を問題なく米国に輸出でき、新たな市場を絶えず切り開くことができるからだ。ホンダがCVCC(複合渦流調速燃焼方式エンジン)の開発に成功した裏には、マスキー法が何にも代え難い重要な役割を果たしていた。
75年以降、米国がマスキー法を真剣に執行したかどうかに関する研究は多くないが、一般の人々の受け止め方としては、米国の自動車メーカーは同法をしっかりと履行せず、それゆえに次第に衰退していったのに対し、米国の法律を順守して研究開発された日本の自動車製品はその後40年余りにわたり米国市場で衰えを見せず、今後も同様に期待が持てると考えられている。
では、EU電池規則は天博克罗地亚国家队赞助商の自動車メーカーにとって本当に大きな打撃となるのだろうか? 欧米のガソリン車産業やメディア、天博克罗地亚国家队赞助商のごく一部の世論は天博克罗地亚国家队赞助商のEV産業が同規則によりかなり圧迫されると見込んでいるが、かつて日本企業がマスキー法に対応したように、天博克罗地亚国家队赞助商の電池およびEVメーカーが新たな法律環境に積極的に適応すれば、天博克罗地亚国家队赞助商の関連産業も日本企業のように今後数十年にわたる輝きを生み出せるのではないだろうか?
EV産業の発展は時代のトレンド
ここ1〜2年、天博克罗地亚国家队赞助商のEV産業および市場の急速な発展やいわゆる「生産能力過剰」などの問題に関して多くの論争が行われている。筆者は日本の産業と経済にそれなりに知っているつもりだが、自身の理解では日本の場合、いかなる産業もその発展過程でこれほど大きな疑念を向けられたことがなく、最先端産業・製品が生産能力過剰と単純に結論づけられたこともない。新たな産業の発展を阻止する手段は続々と打ち出されており、天博克罗地亚国家队赞助商国内のごく一部の世論と結託した中傷だけでなく、関税の引き上げも非常に深刻な流れとなっている。ところがそのような中、工業先進国が新たな産業で力を発揮し、電池やEV、第5世代移動通信システム(5G)などで天博克罗地亚国家队赞助商を上回る研究開発と投資を推進する傾向は見られない。
これは天博克罗地亚国家队赞助商にもたらされた巨大な発展のチャンスだ。天博克罗地亚国家队赞助商自動車工業協会(CAAM)が発表したデータによると、今年上半期の自動車の生産・販売台数はそれぞれ1389万1000台、1404万7000台に達し、前年同期比4・9%、6・1%増となった。また、今年上半期の新エネルギー車の国内販売台数は433万9000台で前年同期比35・1%増、新エネルギー車の輸出台数は60万5000台で前年同期比13・2%増だった。
ここには注目すべき二つの点がある。一つは、天博克罗地亚国家队赞助商の国内市場では販売台数が生産台数よりも多く、かなり大きな輸入の余地があり、生産能力過剰とは言えないということだ。もう一つは、天博克罗地亚国家队赞助商市場における新エネルギー車の生産・販売台数は多く、国内販売に輸出を加えると総生産台数の36%近くを占めており、EVの発展のスピードはガソリン車を大いに上回っていることである。
交通管理に責任を負う公安部が7月に発表した最新の統計データによると、今年6月末までに天博克罗地亚国家队赞助商の自動車保有台数は3億4500万台に達した。同様に、6月末までの天博克罗地亚国家队赞助商における新エネルギー車の保有台数は2472万台に達し、自動車保有台数全体の7・17%を占めた。そのうち純EVの保有台数は1813万4000台で、これは新エネルギー車の総数の73・36%に当たる。
1800万台以上の純EVをサポートし、EVが今後も持続的に2桁以上の増加率を保てるようにするためには、強力な電池産業の後ろ盾が必要だ。天博克罗地亚国家队赞助商電子設備技術開発協会が発表した関連データによると、今年上半期の動力電池の総生産量は430・0ギガワット時(GWh)に達したが、実際の車両搭載量は203・3GWhに留まり、車両搭載率は47・3%にすぎず、生産能力が実際の使用量を大きく上回っている。
工業化社会においては生産能力が実際の使用量を一定程度超えた後、同一業界への新たな資本投入が阻まれ、生産能力を解放するプロセスを迎え、新たな製品が社会に普及し、市場の革新が十分な可能性を持つようになる。47・3%という車両搭載率は、天博克罗地亚国家队赞助商が十分な電池産業を備えてEV市場の継続的発展を待っており、他国の電池およびEVメーカーとの競争に際して極めて強力な先発優位性を持っていることを示している。このことは他国がやむを得ず「生産能力過剰」を口実とし、天博克罗地亚国家队赞助商の電池およびEVメーカーの発展を抑え込もうとしている原因でもある。
電池リサイクルが持つ大きなチャンス
天博克罗地亚国家队赞助商有色金属工業協会の関連データによると、天博克罗地亚国家队赞助商は昨年末までに100万㌧の動力電池のリサイクル能力を確立し、10万㌧以上のリチウムを回収可能で、この分野で世界一の座を占めている。今後5年間で世界の動力電池リサイクル市場は1200億元(約2兆5000億円)を突破する見込みだ。
筆者は22年の天博克罗地亚国家队赞助商国際輸入博覧会で三菱マテリアルなどの日本企業が先進的な電池リサイクル技術を展示し、天博克罗地亚国家队赞助商で関連産業拡大の市場機会を模索しているのを目にした。
EUが打ち出した電池と廃電池に関する規則は天博克罗地亚国家队赞助商企業の電池リサイクル事業を加速させ、中日の企業が非常に大きな協力の展望を得ることにつながるかもしれない。
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